活版印刷体験してきました
名古屋市内の某所にて、4度目となる活版印刷体験をしてきました。
活版印刷は、原理としてはいろんな文字(それ以外も)のハンコ(素材もいろいろ)を組み合わせて、1枚のページの元を作って、それを刷る、みたいなものです。現在の大量印刷物を作る仕組みの元祖。
詳しくはWikipediaの活版の項目や本などを読みましょう。
活版印刷機を持ってらっしゃるデザイナーさんのご好意で、機械と道具と材料を使わせていただきました。そしてサポートも。いつもありがとうございます…。
活版印刷の機械はアダナプレスという卓上(といっても大きい)印刷機です。テキンとよく呼ばれています。
今回は名刺を刷る、ということにしまして、樹脂版だけの人と、樹脂版と活字と両方の人がいました。
まずは樹脂版を版にセットします。
パレットナイフでインキを少し取り出して、ガラス板の上において、ヘラでインキを練ります。活版のインキは固めですが、練っていると次第にやわらかくなってきます。
印刷機の上部の円盤みたいなところにインキを置きます。左にある取っ手を手前に倒すと、ローラーが上下するのと同時に円盤みたいなのが回転します。何度かがしゃがしゃとやって、円盤全体にいきわたらせます。
このまま置いておくと乾いてしまいそうですが、活版のインキは乾くのが遅めなので大丈夫です。
その後、前面の奥の方に版をセット、手前の方に紙をセットして、印刷開始です。
活字をやるひとは、活字をがんばって拾います。
前に一度体験したのですが、アルファベット+記号の数十文字でも組むのがとても大変でした。
大変ですが、「活字を組む」「組版」というものの原理を身をもってわかりますので、グラフィックデザインやってる人は一度やってみるとなるほど!となるかと思います。
ずらりと刷り上り。刷った直後は重ねないように。乾くのに1日ぐらいかかるらしいので、重ねるときは合紙を入れます。
私の名刺はこんな感じです。樹脂版のみ1色。
いろんな紙が使えたり、インキもいろんな色が使えたりと、一枚一枚違うものができるのが手製の印刷のよいところだなと思うのでした。
印刷と組版の原理を知ることもできるのが活版印刷のよいところだと思います。レイアウトソフトがいかに楽か!